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短編にも満たないくらい短いのをつらつら書く場所であります。更新頻度は恐らくちょうまちまち。
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・アレン×リナリー
・倉庫ブログ初の恋愛(それまでのはとりあえず友情と言い張ります)
・アレンノア化ですご注意!
・微妙にグロ…?
・あと微妙に本誌ネタバレ
・↑の一発変換が「微妙日本史ネタバレ」でイラッとしました いや私日本史選択じゃないけど
・誰今「現実逃避?」とかいったの! その通りだ!!

こつ、こつ、と革靴が硬い廊下を踏み鳴らす音が鼓膜を揺らす。広い部屋の隅にある物々しい檻、その中にリナリーは幽閉されていた。質素な白いワンピースを纏い、持ち前の白く抜けるような肌と相まってひどく眩しく見える。その白に華奢な足首を守るように浮かぶ真っ赤なイノセンスのリングがよく映えて、不気味なほどに美しい。
ギィ、と音がして部屋の扉が開き、すぐにばたんと閉められた。リナリーがゆっくりとドアの方向へ視線を送ると、黒い服も、白い肌も、銀の髪も、左眼を覆う包帯も黒い赤で汚したアレンが気付いてにこりと笑った。こつ、こつ、また硬い床の音。彼が一歩檻に近づくたびに、リナリーの鼻腔を強い鉄錆の匂いが支配する。血の匂い、だが、普通の人間の血の匂いなんかじゃない。リナリーも戦場に立つエクソシストという身だからよくわかる、この血は人殺しの破壊の血。この特徴的な匂いは、あの、

「……また、アクマをたくさん壊してきたんだ」
「ああ、うん。そうですよ」
「ノアなのに……、アクマはあなたたちの兵器なのに」
「ええ、そうですね、僕はノアで彼らは僕らの兵器だ。でもそんなことどうだっていい」

アレンはそう言ってリナリーのいる檻にぐっと顔を近づけた。不快な匂いが鼻をつき、リナリーは思わず顔をしかめる。そしてアレンは耳元で、柔らかなやさしいテノールで、そっと呟く。ぞくぞくと背筋が粟立った。

「僕は貴女がいればそれでいいんだ」

そして顔を離し、血で汚れた手袋を取り去ってその生身の指をリナリーの顎に這わせる。ぐっとそのまま引き寄せて、鉄格子の間で強く唇を押し当てた。その狭い間で可能な限り何度も角度を変えて、強く、強く。
二人の唇が離れると、アレンは立ち上がって血で汚れた服を着替えにいった。広い部屋の狭い檻の中に取り残されたリナリーは、小さな手を胸元において、ぎゅ、と服に直らない皺がつくくらい握り締める。

一番になりたかった、彼の一番になりたかった、でもなれないと知っていた。(まず私が彼を一番にしてあげることができないのだから)
やっと望んでいた一番になったのに、胸にあるのは充足感などではない、むしろ何かひどく大切なものが抜け落ちてしまったかのような喪失感。一番愛してほしかった、でもそんな彼は嫌なのだと愛を手に入れてから気付く。否、一番の愛を手に入れてなどいないのだ、手に入れたのは偽りの一番の愛、愛はもともとこの手中にあったのだから。



(義父を愛して仲間を愛して、その中で私も愛してくれた彼のことを私は、)








「僕は貴女がいればそれでいいんだ」って感じの台詞を何かで使いたかったんだけどそんなティーンズとかカプは好きじゃないのでノア化しました(←)恋愛でも友愛とか家族愛とか、それを前提として成り立っている恋愛じゃないと受け付けない……お互い至上主義なのはちょっと
はい現実逃避終了! ライティングやってくる!(←
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